計量調剤とは?

一般の人には聞き慣れない言葉ですが、「軽量調剤」とは、薬剤師が2種類以上の水剤や散剤、顆粒剤、軟膏剤、硬膏剤を計量して混ぜ合わせ、内用薬や外用薬等を製剤することをさしています。
対して、PTPシートに封入されている錠剤やカプセル、チューブに入った軟膏等の医薬品を、処方箋に基づいて計数し、正しく調剤することを「計数調剤」と呼びます。

計数調剤の場合、全ての調剤作業を薬剤師の目と手を使って行うのが基本ですが、薬局によりPTPシートの自動薬剤払出機といった機械を使用しているところもあります。
計数調剤業務では、「計数調剤加算」というものはありません。

「軽量調剤」は、患者に合わせた調剤方法ですので、いわばオーダーメイドとなります。
処方箋の内容に従い、薬を正しく計量して調剤しなければいけません。
特徴として、水剤定量分注機等の計量調剤専用の機材を使用します。
計量調剤を行う時、調剤計量の際に「計量混合加算」を行います。

軽量調剤のポイントと注意点

計数調剤の場合、錠剤やタグ等で監査時にチェックしやすくなっていますが、散剤や顆粒剤の場合には、色や形で見分けることは困難です。
秤量ミスや分包誤差が発生しやすくなります。
薬品の取り間違い等のミスを防ぐ為にも調剤台は整理整頓を心がけ、調剤機器や器具に薬品が付着していないか、毎回確認をしましょう。
秤量する薬剤については、情報をきちんと記載して、最終監査でのチェックがしやすいように工夫することも大事です。

液剤も、乳幼児に処方されることも多くあり、注射薬等、効果と副作用の強い薬剤を使用することも多々あります。
量を正しく計量することと、配合変化が起こらないよう処方監査を行うこと、処方の単位を間違えないようにすることが大事な注意点となります。
また、賦形(ふけい)を添加する場合には、計量計算が異なりますので、十分に注意が必要です。

液剤も散剤と同様に、見た目では正しい調剤ができているかの監査を行うことが非常に困難です。
調製前に調剤者以外の薬剤師に、薬剤を確認してもらう等、ミスを防ぐ為のダブルチェックが欠かせません。
また、液剤は科学的に不安定になりやすいので、提供する患者に対して保管方法や服用期限、1回分の計量方法についても丁寧に指導を行いましょう。
外用薬である軟膏剤等の計量調剤を行う場合には、均一に混合しなければいけません。

液剤や散剤と比べると、軟膏剤や硬膏剤は混ぜにくい特徴がありますので、しっかりと均一に混ぜるようにしてください。
液剤や外用薬を入れる容器についてですが、基本的には薬局から患者への貸出となりますので、投与時に容器代が請求されて、服薬期間が終わって容器が返却された場合には、容器代もすぐに返還されます。