サプリメント摂取の難しさ

以前は扱うことができなかったサプリメント等の健康食品ですが、現在では調剤薬局でも販売できるようになり、調剤薬局でも普通に健康食品を見かけるようになりました。
それまでは、調剤薬局では治療薬のみの扱いでしたが、サプリメントを食品と医薬品の中間的存在と位置づけられるようになり、調剤薬局でも取り扱えるようになったようです。

サプリメントとは、食事では不足してしまう栄養を補助的に摂取することを目的に利用されるものです。
しかしながら、摂取の仕方によっては、体調を崩すなどトラブルが引き起こされる可能性もありますので、サプリメントの摂取には十分に注意が必要です。
「サプリメントに副作用はない」と信じている人も少なくなく、誤った摂取の仕方をすると、かえって体に悪影響を及ぼしかねません。

テレビや雑誌で話題になったサプリメントは爆発的に売れることがありますので、注意喚起の為にも薬剤師からきちんと指導を促すことも大切になってくるでしょう。
また、妊婦の場合には、妊娠をしてからお腹の赤ちゃんの為にと、せっせとカルシウムやビタミンDを摂取する人がいますが、摂取量を確認せず、過剰摂取をしてしまうと、商品により吸収率が違うこと、含有する添加物の種類によっては、妊婦に対しての安全性が疑わしい商品も実際に出回っています。

こうした意味においても、薬剤師がきちんと説明ができる調剤薬局でサプリメントが取り扱えるようになったことは、大きな意味があるといえるでしょう。

サプリメント販売で求められること

調剤薬局でもサプリメント等の健康食品の販売ができるようになりましたが、調剤薬局では、一般のドラッグストアとは異なり、健康な人への販売よりも、何らかの病気がある人が対象となるケースが多くなります。
その為に、接客力よりも、サプリメントを求める患者とのコミュニケーション能力が求められる可能性があります。

その理由は、本来安全性に問題がないとされるサプリメントであっても、薬と一緒に飲み合わせることで、注意が必要になる商品も存在する為です。
例えば、カルシウムのサプリメントと強心薬を一緒にとると、カルシウムの過剰摂取状態となり、そのまま摂取を継続すると、腎臓に石ができるリスクがあります。

一方で、病気の症状によってはサプリメントの効果が役立つ場合もありますので、薬についての専門家である薬剤師の方から積極的にサプリメントを推奨した方がいい場合もあるかもしれません。
サプリメントは今や生活に欠かせないものになってきています。
患者と薬剤師との信頼関係や、患者の立場から薬剤師に対して質問や相談をしやすい環境ができているかが問われることになるでしょう。