錠剤

業界を知るという事の重要性

薬剤師として就職する際にも、自分がどのようなところに就職したいのか、しっかり考える必要があります。
その前に、薬剤師の業界は今、どのようになっているのか、その業界を把握するという事も重要です。

薬剤師の職場も色々で、就職先によって業務もかなり異なります。
業界情報を理解する事で、自分がその中でやりがいのある仕事ができるのか、
自分の能力を発揮できるのかを考える事が可能です。

就職する際には履歴書、自己PR、志望動機などを提出することになりますが自分がどう働きたいのか、
しっかり考えることで就職先に対し自分の働く意欲などを明確に表すことができるでしょう。

薬剤師が働く病院業界の今

昔から薬剤師の雇用先として主軸になっていた医療施設ですが、現在減少傾向にあるという事を理解しておくべきです。
現在医療施設は全国に178000施設以上あり、そのうち病院が8500弱、一般診療所が1万位、歯科診療施設が69000弱あります。

経営難に陥る病院も多く、病院においては14%減少傾向にあります。
医療費は高齢化が進んでいることもあり、伸び率が1.8%という状態です。

今後、高齢者が増加するということは現実的にも明確で、国としても社会保障費が増加する事に懸念しています。

現在でさえも、医師や看護師、薬剤師、また検査技師などが足りていない状態ですが今後医療施設を有効に運営していくため、
軽症患者さんは診療所などかかりつけ医への受診を、重症化している患者さんについては病院等総合的な治療ができる医療施設への振り分けが行われていくでしょう。

薬剤師として調剤業界で働くため知っておきたい業界情報

現在日本国内には57000くらいの調剤関連施設があると、厚生労働省調べで報告されています。

処方箋受取率は医薬分業率を明らかにする数値となりますが、前年度よりも2%弱増加となっていることから見て、
この先こうした調剤業界も薬剤師の雇用先として増えていくと考えられています。

団塊の世代と呼ばれる世代が、一気に後期高齢者になる2025年、病院業界も調剤業界も正念場です。
ここにむけてしっかりとした改革を考えています。

調剤業界の中でも薬剤師が最も活躍する場として、調剤薬局がありますが、高齢化が一気に進む2025年前後は、
介護者も多くなることを踏まえ地域健康サポート、病気予防に関しても薬剤師としての役割が今以上に出てくるでしょう。

薬剤師として雇用の場が多いドラッグストア業界

全国にあるドラッグストアの数は14000店舗弱、前年度より600店舗弱増加しています。
ドラッグストアの売り上げを見ると過去最高を更新したといわれている中、薬剤師の需要はさらに高くなっていくことが予想されます。

薬局などの小売店が減少傾向にある中、大型店舗でお薬以外に沢山の商品を販売するドラッグストアは、
その必要性がさらに高くなっていくことが予想されているのです。

お買い物ついでにドラッグストアの調剤部門でお薬を処方してもらうという方も多く、
この先薬剤師の雇用先としてさらに需要が高くなっていくでしょう。

医薬品メーカーは現在どういう状態か

沢山の医薬品メーカーがある中、成長著しいといわれているのは上位6社くらいといわれている厳しい業界です。
高齢化に伴って医薬品メーカーも上昇していたのですが、近年マイナス成長となっています。

現在私たちが医師から処方してもらったお薬を調剤薬局で受け取る時、ジェネリック医薬品の説明を受けることが多いです。

後発医薬品であり、政府主導のジェネリック医薬品は正規医薬品と同等の効果がありながら金額が安いという事もあり、
患者さんが利用しやすいというメリットがあります。

このジェネリック医薬品の販売が始まって以降、医薬品メーカーは苦戦を強いられているといっていいでしょう。

今までランクインしていなかったジェネリック医薬品が上位20位の中に食い込んでくるなど、医薬品業界は大きく変動している状態です。
薬剤師として雇用を考えるのなら、見極めが必要といえます。

生き残りをかけたしのぎあいが継続する中、どんな医薬品メーカーを選べばいいのか、しっかり考える必要がありそうです。